2013年2月10日日曜日

フィリピンで注目されているWEB系スタートアップ10社

フィリピンでITサービス事業を立ち上げようとしていることもあり、たまには自分のことだけではなく、最近のフィリピンではどういったサービス/スタートアップが出てきているのかをまとめてみようと思う。

参考にしたのはこちらの記事
Kickstart Ventures – 10 startups funded in 9 months

フィリピン・マニラベースのシードアクセラレーター、Kickstart Venturesが出資した10社のスタートアップが紹介されています。


 (1) AVA (www.ava.ph)


デザイン性の高いおしゃれなアパレル、アクセサリーなどを販売しているサイト。日本でも似たサービスはたくさんありますね。第一印象はMonocoでした。


(2) Apptivate (www.apptivate.co)


「クレカがなくてもアプリが買える!」というサイト。現状の対応アプリはiPhone/iPadだけのようです。フィリピンでは銀行口座を持っていない人も多く、クレカなんてさらに一部の富裕層しか持っていない。
じゃあどうやってアプリ購入の決済するんだ、となりますが、Globe Gcash/Smart Money/LBC送金の3種類の決済が使えるようです。 全てフィリピン国産の送金サービス、うち前者2つは携帯送金ですね。LBCにも対応していることは親切ですね。日本では馴染みのない決済手段ですが、こちらでは何年も前から利用されている一般的な決済/送金サービスです。


(3) Bagosphere (www.bagosphere.com)
 

Bagosphere はシンガポール人3人によって設立されたサービスで、コンピュータを使ったことがないような農村地域の貧困層に対して職業訓練サービスを提供しています。具体的には、フィリピン内で高収入が期待できる「コールセンター」で働くことができるよう研修を提供しているようです。


(4) Kalibrr (www.kalibrr.com)



フィリピンで初めてY-combinatorのプログラムに採択されたサービス。フィリピンの他のメディアでも取り上げられました。多くの人々に高収入のBPO産業(主にコールセンター)で働ける機会を提供している。対応職種は下記の通り。
 Analyst
 Customer Service Representative
 Data Entry Specialist
 Network Administrator
 Sales
 SEO Specialist
 Technical Support Representative
 Telemarketing
 
 
(5) Lifebit (www.lifebit.com)


ゲーミフィケーションを活用したソーシャル・ダイアリー。まだローンチされていないため詳細は不明。


(6) MyLegalWhiz (www.mylegalwhiz.com)


その名の通り、WEB上で法的なサポートを受けることができるサービスです。PC/スマホ/タブレットに対応しています。年間999ペソ。


(7) Tripid (www.tripid.ph)
 


交通事情に苦しむメトロ・マニラ住民にはニーズありそう。
Tripidは、同じ目的地の運転手と乗客を繋げ、相乗りしようっていうウェブサービス。


(8) Tripsiders (www.tripsiders.com)
 


フィリピン国内旅行でのプランニングを、希望の予算やアクティビティの中から簡単に決めることができるサイト。情報の中身は現地の人の評価で成り立っているため、質の高い情報が集まっていることが特徴。


(9) WorkInspire (www.workinspire.com)
 

プロジェクトマネジメントのツール。EmailBoxを活用してって書いていますが、ちょっとイメージがわかないですね。使ってみてよかったらレビューを書きます。


(10) Zap (www.zap.com.ph)
 

Zap会員がZap加盟店で商品を購入した場合、5%〜20%のキャッシュバックを行うサービス。サービス説明のムービーがわかりやすい。

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こうやってみると、フィリピンの特徴を生かしたサービス(携帯送金サービスの活用やBOPマーケットを対象としたサービス、BPO向けの求人など)もあり面白いですね。サイトの作りは「いかにもイマドキなWEBサービスだな」って印象を受けたものが多い。

また面白いサービスなどあったらご紹介していきますね。

2013年2月6日水曜日

iSTART DEMO NIGHTへ参加してきました

 
フィリピンでスタートアップへのインキュベーションを行なっているideaspaceさんがホスト役としてコーディネートしているiSTART DEMO NIGHTに参加してきました。
このDEMO NIGHTは法人としての事前エントリーが必要で、10社しか参加できないネットワーキングのイベントです。参加可否の発表期日に返信が来なかったので諦めていたのですが、前日に急遽「選ばれました」というメールがしれっと来たのでなんとか参加することができました。
 
今回、このイベントにはどうしても参加したい理由があっため、参加していいよってメールを受け取ったときはかなりホッとしました。
 
会場となったのは、 sadoce.という、Smart Towerにあるレストランです。

 

中はこんな感じ。写真は閉店後なので人が映っていませんが、営業時間中は大変混み合っています。Smart本社内にこういう場所があって、社員は便利ですね。



 


私がこのイベントにどうしても参加したかった理由は2つありました。

1つ目は、フィリピンの有望スタートアップとシンガポールの投資家、事業者と出会うことです。そもそも今回のイベント趣旨が、「フィリピンのスタートアップとシンガポールの投資家、事業者とを出会わせること」であるので、まさにそのままですね。

 (引用)
iSTART@Philippines-IdeaSpace Demo Night is a by-invitation event for established startups in the Philippines to network with delegates under the iStart program of the Infocomm Development Authority of Singapore. A group of companies and investors are visiting the Philippines to explore possible synergies and opportunities and share experiences. IdeaSpace is hosting this demo night to provide an activity for closer interaction with startups and the Singapore delegation. 
(引用ここまで)


私たちはシンガポールに本社機能を置き、サービスの提供先はフィリピンであるため、フィリピンのスタートアップとも繋がりたいし、シンガポールともコネクション作っておきたかったので、まさに一石二鳥のイベントでした。


2つ目は、フィリピン最大手キャリアであるSmartといい関係で接触することです。
※Smartは、日本でいうdocomoのようなものだと思ってください。

フィリピンで事業をしていると、コネや人脈がとても重要になるときがあります。日本以上に人の紹介や政治が大きな意味を持つことがあるため、自然な関係でSmartと接触したかったんですね。私たちの事業がモバイルサービスである以上、Smartとの関係構築は極めて良好に進める必要がありました。
今回は会社として招待を受け、Smartの本社でSmartの社員、役職者、有識者とサービスの話をすることができたため、かなり価値がありました。

これまではこのようなイベントに参加したときは常に素敵な出会いがありました。今回の多くの出会いも価値あるものに変えていきたいです。

 
全てが終わったあとのステージ。この場で2分間Pitchしました。英語Pitchは2回目。練習ゼロだったため原稿を持って乗り越えました。。



★おまけ
今回参加していた他社のプロトタイプが面白かったのでシェア。(※許可取っています)
目が見えない方の携帯にSMSが届いたら、メッセージを点字に変換して指先に打ってくれるデバイスです。画面が見れなくてもメッセージがわかる。そして、簡単に返信もできる。
画面に写っているのはアルファベットの点字表です。右下のがプロトタイプ。
3人の開発者は全員女の子で、まだ学生(コンピューターエンジニア専攻)らしい。学生ですが法人はちゃんと作っていて、事業展開のためにこのようなイベントにも顔を出している。
ハードウェアのデモ機を持ってきているのはこのチームだけでした。素晴らしい。応援したい。クラウドファンディングとか使えば資金集まりそうだけどな。。