2013年4月20日土曜日

起業家の先輩方から学ぶこと



最近読んだ本について。


学生時代や会社員時代はある程度読んでいたのですが、ここしばらくは24時間忙しく、とても読書どころではありませんでした。


しかし、起業してみて、日々課題にぶつかり、悩みを抱え、これどうしようかな、、と苦しむことはしばしば。未熟な自分と向き合い、もっと経営者として成長しないといけないなと反省したり。


ちょうどkindle買ったばっかりだし、日本出張のタイミングで読みたい本がたくさん発売されたり、知人からお勧めの本を紹介されたりしたため、まとめでブワーッと読んじゃいました。特に、起業家として先輩にあたる方の本は、いまの自分にとってかなり勉強になるため、起業家の本を中心に読みました。


かなりぶっ刺さった本やメッセージもあったため、備忘録としてメモを残そうかなと。




講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ [Kindle版]
藤 順彦



弊社取締役の加藤順彦ポールさんの渾身の著書。 

講演録なのでとても読みやすい。 内容はTechwaveをご覧いただければ、加藤さんが伝えたいメッセージが伝わるかと思います。かなり壮絶な起業家人生です。抗えない外的環境の変化、突然の強い逆風によって、会社の存続ができなくなる経験を2度もしている。クレイジーです。だからこそ、追い風の吹くべき場所に立つことの重要さを説き続けています。

私たちはBOP市場という、マクロで見るととんでもなく巨大で未開拓なマーケットを狙って事業展開しています。フィリピンに来て10ヶ月になりますが、この10ヶ月で多くの外資企業が新規参入しています。国と市場の成長をここまで肌で感じるとは思いませんでした。
追い風の吹く場所に立つこと。 それに乗ること。起業して大きく成長させるためには、一番重要な考え方だと思います。


ともに戦える「仲間」のつくり方
南 壮一郎



ビズリーチ代表取締役の南さんの2冊目。モルガン・スタンレーを経て楽天イーグルス創業という、超一級のビジネスパーソンがインターネットサービスを起業したところ思い通りにいかず、苦労を重ねながら事業を成功に繋げていくノンフィクション。
感想言います。むちゃくちゃ面白いです。サービスローンチまでの詳細、特にうまくいかずもがいている姿が本当に臨場感があり、自分のことのようにドキドキします。

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則にも「誰をバスに乗せるか」とメンバーの重要性が書かれていますが、まさに「何をするかではなく、誰とするか」が最も重要なんです。この本を読んで、そのことを再認識しました。

起業って、つまり仲間探しなんです。本書の中でも、南さんは「人集め、資金集め、広告塔」としての役割を求められますが、本当にそうなんだろうなって思います。ビジネスプランとか マーケットとか革新的な技術とか、ホントはどれも大事なんですけど、それを実行するメンバーが全てなんです。いい仲間たちがいれば、壁を乗り越えることができるし、極論、それからゴールを考えたっていいんです。
それにしても、南さんの行動力は凄まじいです。経営者として尊敬しています。

もしまだ読まれていない方、1冊目の「絶対ブレない「軸」のつくり方」を最初に読むと、より起業までのあらすじもわかり、お勧めです。

私はそれぞれ、3回ずつ読みました。


成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
神田 昌典



事業を成功したとしても、私生活では幸せにならないようです。それが事実だとすれば、起業なんてしないほうがいいです。ただ、多くの起業家は同じ課題にぶちあたるので、その部分についてフォーカスした小説として描かれているので、読んだ後に「気をつけよう」と思いました。

ひとつ、本書にあった解決策としていいなと思い、当社でも導入しているのが「Good and New」というもの。
大学院でも専門のコンサルタントが授業の中で、Good and Newがもたらす威力について説明してくれたことを思い出しました。


起業家
藤田 晋



サイバーエージェント、藤田さんの本。たくさん著作はありますが、本作は「渋谷ではたらく社長の告白」の続編にあたるかと。堀江さんについてもかなりのページ数を割いて書かれています。

サイバーエージェント=インターネット広告代理店という印象が強いですが、広告代理店からメディア事業者としての脱皮を図りたい、でもそれができない。自分のメディアにかける情熱とそれまでの意思決定が矛盾し、悩む姿はリアリティがあります。

ただ、今の私たちはこのもっと前の段階なので、上場してから再度読もうと思いました。


僕の「天職」は7000人のキャラバンになった マイクロソフトを飛び出した社会起業家の成長物語
ジョン・ウッド



こちらもジョンウッド氏2作目。世界規模のNPO「ルーム・トゥ・リード」創業までの道のりを描いた「マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった」の続編となっています。

非営利団体ですが、メンバーは元ビジネスセクターのプロフェッショナル。経営管理やコスト管理、組織マネジメントなど、経営を徹底して行なっている様子や投資家・出資者に対してのプレゼンテーションは、そこらの企業では考えられないほど高い次元で構築されています。

ぜひ、前作と合わせてお読みください。白状すると、泣きました。何度も。



■追記
世界へ挑め!
徳重 徹



Facebookでテラモーターズ関くんからコメントもらって思い出しました。ごめんなさい。
これを読んだのは結構前なのです、という言い訳はさておき、ITやWEBの起業家が増えている中、ものづくりから世界に挑戦しているテラモーターズは個人的にむちゃくちゃ応援しています。フィリピン頑張っているっていうもの同士、刺激もらっています。

私の古巣、DeNAも超人のようなメンバーが集っていますが、ここテラモーターズも想像できないくらいの人材で構成されています。いま自分が新卒だったら、DeNAかテラかで悩むと思う。先日あったKUROHUNEというイベントでも、テラモーターズの方がピッチしていて「実はぼくはまだ学生でインターンなんですけど・・」という一言で、会場「まじで!?!?」と騒然となりました。いいね、そういうの。





ほかにもKindleのおかげでいろいろ読んでいますが、いったんここまで。
思考の整理、自分自身の行動を省みるためにも、やっぱり読書はすごくいい。