2014年5月21日水曜日

1.3億円の資金調達と、これからの話

http://yoyo-holdings.com/new-career-jp/


本日、弊社YOYOホールディングスはグリーベンチャーズ、サイバーエージェント・ベンチャーズ、インキュベイトファンドの3社から約1.3億円の資金調達を完了したことを発表いたしました。※余談ですが、同じ日にDeNA時代の先輩であるアカツキの塩田さんが14億円調達した、というニュースが流れ、その規模の違いに思わず泣けました。


増資活動を振り返って


今回の資金調達は過去2回と比べて金額が大きかったため、大きな重圧を感じていました。
万が一増資に失敗してしまったら、最悪の場合、会社が露頭に迷います。それは、サービスをご利用いただいている多くのユーザー様、スポンサーの企業様、株主の皆様、スタッフたちにたくさん迷惑をかけてしまうことを意味しています。

そのため、現場のサービス運営は全てメンバーに託して、私はお金集めに集中しました。

今の私たちなら必ず調達できると信じていましたが、なにが起きるかわかりません。
弊社は本社がシンガポールにあるのですが、海外の法人というだけで出資できないファンドや投資家もいらっしゃいますので、今回の調達活動をどのように進めていくべきか、いろいろ考えながら、相談しながら進めていきました。


ここ最近は大型の資金調達ニュースも珍しくありません。

私たちの開発拠点はフィリピン・マニラにあるのですが、同じマニラのレンタルオフィスを借りているQuipperさんの5.8億円調達テラモーターズさんの10億円調達と、すぐ近くのスタートアップもびっくりするような金額を集めており、かなり刺激を受けていました。また、フィリピンではありませんが、ベトナムに拠点を置いているCinnamonさんの1.5億円調達も、2014年に入ってからのニュース。

みんなアジアで頑張っていて、ちゃんとステージを登っている。

私たちもより成長するために、次のステップへ進まないといけません。
しかし、あっという間に時間が過ぎ、口座残高はどんどん減り、
けっこう精神的にキツイときもありました。


そんなとき
「大丈夫か、もしもお金が集まらなかったら、俺がどうにかするから安心しろ」
とお世話になった方からメッセージをいただいたときには、本当に泣きそうでした。
集まらなかったら、まじで泣きつこうかと思っていました。


一方で、東南アジアのマーケットに強く興味を持っている方々とも出会うことができ、事業内容や将来の仮説について、深くディスカッションをすることもできました。

私たちの捉えている新興国独自のモバイル事情は、日本と大きく異なっている部分が前提になっているため、なかなか日本にいる方には理解しがたい部分があると思っています。

その中でも、今回は「新興国で大きく価値のある事業を作りたい」という私たちの想いに深く共感いただいたグリーベンチャーズ様、サイバーエージェント・ベンチャーズ様、そして1年前からここまで育てていただいたインキュベイトファンド様からご支援いただくことができました。強力な仲間が増え、非常に心強く感じています。



多くの方の想いと、大切なお金を預かりました。
十分に勝負できる環境が整いましたので、
アクセル全開で攻める勝負の年にしたいと思っています。



私たちが実現したい社会


私たちは「モバイルインターネット新興国の人々に」という想いを持って
事業に取り組んでいます。

たとえば、テレビ番組を見るために、
お金を払っている人はどのくらいいるのでしょうか。
有名なアーティストたちが華やかなステージに立ち、高級な機材で作られたテレビ番組。
どこの国でも、人々は「無料で」楽しむことができます。

ラジオはどうでしょうか。
もちろん、ラジオを聞くためにラジオ局にお金を払っている人なんていません。
人々はみんな、テレビやラジオを「無料で」楽しんでいます。

それでは、インターネットはどうでしょうか。

Free Wi-Fiは少しずつ増えていますが、
人々はまだ一般的に「通信料金」をプロバイダや通信キャリアに支払っています。

どうして、テレビやラジオのように、
インターネット料金やモバイル通信は無料にできないのでしょうか。

特に、ここ東南アジアなどの新興国ではスマートフォンの普及が急速に進んでいますが、
その多くの人々が高価なインターネット料金を支払うことができず、
いつも「オフライン」環境で過ごしています。

いまではスマートフォンも劇的に安くなり、
アジアでは3000円台で新品のアンドロイドが購入できます。
しかし、スマホを持っていても生活はいつも非インターネット環境。
そのため、人々が得られる情報も少なく、
どんなに便利なインターネットサービスがあったとしても十分に使うことはできません。

モバイルインターネットは、新興国の人々の暮らしを劇的に豊かにする。
そのためにも、モバイル通信料金を無料にしなければいけない。
モバイルフリーの世界が作れたら、その上に新たなエコシステムやマーケットが作られ、
より人々が使いたいサービスが生まれてくる。

そんなよい循環を生み出す、最初の一歩をつくりたいと思っています。


というわけで


実現したい社会をつくるため、今後は大きく攻めていきます!
東南アジアの社会を変える、大きなビジネスに興味のある方は、是非ご連絡ください。
国籍不問!


採用特設サイト



(おまけ)

参考になったものや勉強になったもの


起業のファイナンス
→何回も読みました。

nanapi けんすうさんが3.3億円集めたときの事業計画書
→構成パクりました。
  
schooのベンチャーファイナンス論 三部作  
-1限目-ユナイテッド丸山先生の「1億円調達するためのベンチャーファイナンス基礎知識」
-2限目-trippiece小泉先生の「2億円資金調達プロセス
-3限目-クラウドワークス佐々木先生の「いかにして11億円の資金調達を実施したか?」
→マニラからでも受講できました。

 ・Peatix Inc. 原田さんが資金調達したときのブログ
→ものすごーーく心に沁みました。
「挑戦を続けて良い」という「免罪符」を頂いた、というのが正直な気持ちである。起業は罪深い。家族、親族、友人などにひたすら迷惑をかけ続ける。金に困っては頭を下げてお金を貸してもらい、ろくに家にも帰らず、四六時中むすっとした表情で戦略を頭の中で描き続ける。人様の命綱=お金を受取り、9割の確率でその命綱を使い果たしてはお返し出来ないことになる。大迷惑。とても罪深い。気軽に「へい兄ちゃん、起業しちゃいなよ」なんて口が裂けても言えない。