2013年11月17日日曜日

台風30号の被害に関する弊社支援活動に関しまして

(2013年11月17日9AM追記あり)
(2013年11月17日11PM追記あり)

深田@フィリピン・マニラです。


このたびは台風30号の被害について、多くのご連絡をありがとうございました。
フィリピンの首都圏、マニラは台風の被害はほとんどありませんでした。
街全体にも大きな混乱はなく、日常が続いている状態です。



今回の災害が起きてから、ずっと考えていました。



フィリピンで暮らし、フィリピンで仕事をしている日本人として、
いったいなにをするべきか。なにをすることができるのか。


東日本大震災を経験した日本人だからこそ、できることがあるはずです。



2011年3月11日の夜、多くの方がテレビで情報を得ながら、
Twitterなどで震災の情報、交通情報、政府の対応などを確認していました。
私の妻は仙台出身ということもあり、数日間仙台に暮らす家族と連絡がつかず、
電話で無事の連絡を受けるまではずっと不安と緊張が続いていました。
その後も、被災地では復旧情報や支援物資の配給場所・時間など、
携帯電話を活用して必要な情報をやり取りされていました。


このように、大きな災害が起きた時、携帯電話で連絡を取り合えることは、
支援する側・される側とともに、とても大切な手段となっています。


当時の私はモバイルサービスを展開する大手IT企業に勤めていたこともあり、
改めて情報通信サービスの普及に感謝しました。



しかし、フィリピンの中部を襲った大型台風30号「ハイエン」による被災地では、
1週間が経った今でも携帯電話が十分に使える状態ではなく、深刻な状態が続いています。


不安定な通信回線、バッテリー切れ、携帯水没、なども大きな要因の一つですが、
被災地全体で問題になっているのが「通信料金の不足」です。


フィリピンに普及している携帯電話の95%はプリペイド携帯(※事前に通信料金を購入・チャージしてから通話やメールを行う携帯電話)なのですが、
被災地では通信料金を販売しているお店もなくなり在庫もない状態であるため、
携帯残高が不足して被災地から発信することが難しい状態になっています。
※通信料金がなくても通話・メールを受信することはできます。



プリペイド携帯に料金をチャージしている男性。(12 年8月、セブ市にて撮影)


フィリピンで暮らした経験がある方であれば、
「ロード(※携帯電話の通信料金)が足りなくて連絡できなかったの、ごめんね」
という言葉をフィリピン人から一度は聞いたことがあると思います。
被災地ではずっとロード不足が続いており、連絡を取り合うことができません。



そんな中、11月13日にフィリピン国内の大手通信事業者各社(Smart, Globe, Sun)が、
以下の支援内容を発表しました。


Smart, Sun, Globe offer 25 free local and int’l SMS to Eastern Visayas, northern Cebu subscribers(現地紙、philstar.com)



被災地の人々に対して
「一日あたり25通分のSMS(ショートメッセージ)を無料にする」
という取り組みです。
11月13日から17日の5日間行われます。


通信事業者が最初から25通✕5日=計125通分の無料ポイントを配らないのは、
フィリピン人の多くは「もらったらすぐに使い切る」傾向が強いため、
毎日SMSを送れる状態を提供するためだと思われます。


しかし、これでは18日以降はまた人々は携帯電話から発信できなくなってしまいます。




そこで、私たちは以下の支援活動を行うことを決め、11月15日に発表いたしました。


YOYO Holdings フィリピン台風被災者へ携帯料金を提供  (PDF, 155KB)



私たちはフィリピン内でリワードプラットフォームサービス「Candy」を運営しており、
会員がパソコンや携帯からアンケートへの回答や文字入力作業などを行うと
プリペイド携帯に通信料金を配布する独自システムを構築しています。

また、フィリピン全体で5万人の会員を抱えており、
彼らの住む地域なども含めた会員情報を把握しております。

今回の災害を受け、弊社が所有するフィリピン全土の会員情報と通信技術を活かし、
台風 30 号の被災者にプリペイド携帯電話の通信料金を直接お届けいたします。


弊社はまだまだ小さな会社であり、
被災地に対して金銭的な支援をすることが難しい状態ではありますが、
弊社として実現できる取り組み方を議論した結果、
上記のような活動を実施することにいたしました。

本取り組みを進めるにあたり、
フィリピンの税法や会計処理、許認可の取得などの課題が出ておりましたが、
どうにか実現できる手段を見つけることができました。

税法の問題でどうしても12%の付加価値税がかかってしまうのですが、
いただいた金額の88%を人々に直接届けることができるのは、
他の支援方法よりも効果的な支援なのではないか、と思っています。
(たとえば100円分の寄付をした場合、運営費や運送費など多くのコストが介在するため、被災地には100円分の物資が届かないと思います。とはいえ、赤十字をはじめとした各種支援活動や物資の配給は不可欠で、そのような活動に多くの資金が必要なことは言うまでもありません。また、彼らの多くは集めた寄付金を有効に活用してる、とも思っています。)



(2013年11月17日9AM追記)
付加価値税に関する計算ですが、正しくは
一口500 PHPの場合、 500PHP/1.12 = 446PHP が被災者の手元に直接届きます

(2013年11月17日11PM追記)
日本から日本円でご支援いただく場合、
通常はフィリピンへの海外送金に伴う手数料が発生してしまいます。
そのため、弊社では上記に関する手数料を少しでも減らし、
多くの方からお気軽にご支援いただくために、
現在Paypal口座を開設中でございます。




レアジョブCEOの加藤さんのブログにも書いてあるメッセージにもありますが、
私たちも一民間企業としての本分を忘れず、フィリピンで事業を展開する企業として、
できる形で被災地への支援を進めたく思います。


▼Chances for everyone, everywhere (RareJob CEOの日記)
フィリピンの台風で被災した、弊社講師たちにつきまして



被災地に充実した通信環境を実現するため、
皆様からご支援いただければと思っております。


また、弊社の取り組みに限らず、多くの支援方法がございますので、
皆様のご支援をいただければ嬉しいです。


日本赤十字社
国連UNHCR(高等難民弁務官)協会
国連WFP
国境なき医師団
Yahoo!ネット募金
ユニセフフィリピン


また、フィリピンで出会った友人たちが、11月29日にチャリティーイベントを行います。
詳細は http://jpforph.org/ をご確認ください。



今後とも何卒よろしくお願いいたします。


深田


2013年10月13日日曜日

創業一年目。

Happy Anniversary

2012年の10月10日はシンガポールにいました。


朝からクロスコープ・シンガポールにて、個人投資家の加藤順彦さんに事業計画をプレゼンするために数日前から現地入りしていたのですが、直前までずっと資料作成とプレゼン準備を行っていたため、CTO尾崎と二人でビジネスホテルに籠ってずっとキーボードを叩いていました。

プレゼン後に加藤さんと握手をし、そのまま3人で法人設立の手続きに向かいました。
いくつかの書類にサインをし、いくつかのことを決め、YOYO HOLDINGSができました。


CROSSCOOPにて

それから1年。
じつは、なにひとつ、当初の計画どおり進んでいません。


想定していなかった障壁がたくさんでてきて、
「まじでか」というような苦しいこともたくさんありました。
時間が過ぎ、お金が減り、事業は進まず、焦ってばかりいました。
経営者としての器や能力が足りないことに悩んだりしました。



それでも、やっぱり起業っていうのは心底楽しくて。
笑う門には福来るっていうのでしょうか、
苦しみながらもワイワイギャーギャー騒いでいたら、想定以上にいいこともありました。



サービスをローンチしたら、ユーザーから多くの支持を得られたり、
多くの方から問い合わせを受け、メディアにも掲載されたり、
メンバーに恵まれ、創業者二人よりも優秀なメンバーが集まったり、
多くの方にプレゼンの機会をいただいたり。



どれも本当に幸運でした。



売上も利益も事業モデルも資金計画も、1年前の計画とはだいぶ異なります。

ただ、
「モバイルテクノロジーを使って世界の貧困問題を解決できるビジネスをつくる」
という情熱だけは変わっていません。



2年目は心強い仲間たちと、「攻め」に転じる時期として結果に繋げていきます。
1年目ということもあり、会社のホームページをリニューアルしました。


▼会社ホームページ
YOYO HOLDINGS PTE. LTD.



これからも私たちをよろしくお願いいたします。



仕事中の様子@オフィス(クロスコープ・マニラ内)
       
技術部門のコミュニケーション

技術書たち

大都会、マニラのAyana Avenueを歩く

食後の一息(撮影用)

1周年のケーキ。スタッフからいただきました。イチゴのケーキ。

2年目も頑張りましょうー!

2013年10月11日金曜日

洪水の様子@マニラ

トライシクルで移動する様子。 場所:家の目の前。






















マニラではじめての雨季を経験しています。
昨年はセブで暮らしていたため、そこまで雨はひどくなかったのですが、マニラは大雨が降るとすぐに洪水します。


今回はたまたまカメラを持っていたので撮影してみました。


毎年、首都がこうなってしまうのが当たり前なので、こちらで暮らすのも大変。

この規模の洪水は今年で4回目かな。



フィリピン名物のジープニー。このくらいの洪水では動いています。




★当日の様子はこちら
 

2013年9月16日月曜日

妻のサプライズ誕生日パーティーを行いました!

妻の家族や友人たちと。 @colabo cafe

仕事関係のポストばかりになっていますが、珍しくプライベートのことを。
先日、妻が30歳の誕生日を迎えましたので、サプライズ・パーティーを開催しました。


昨年の夏、私は会社を卒業してから数日後に単身でフィリピンに来ました。これまでずっと好き勝手に生きているので、結婚していると伝えると驚かれることが多いのですが、私は2年前に結婚しており、日本に妻を残してこっち(フィリピン)に来ました。単身赴任みたいなものです。(別居といわれると仲が悪いみたいなので表現には注意)。最近は「奥さんはフィリピン人ですか?」とか言われることが多いのですが、純和風のパートナーです。


私は会社員時代も一日中仕事をしていたので、結婚生活はほぼすれ違い。妻もハードワーカーなので同じ家で暮らしていてもほとんど会話はありませんでした。家に帰ったら妻は寝ていて、朝起きたら妻はいない。たまに会ったら「お、元気?」って感じ。ずっとそんな生活。

幸い、二人とも仕事や友達に時間を使うことが好きだったので、お互い干渉しない同士で問題なく仲良くしていました。友人や仲間からは「大丈夫かー」とよく心配されていましたが、むしろ一緒に時間を過ごすことが少ないため、お互いがOFFのときはそのぶん時間を大切に使っており、全く問題ありませんでした。


そんな感じで仕事中心の生活を自由気ままに過ごしていたのですが、とはいえ突然会社を辞めてフィリピンに行くとか言い始めて、しかも片道切符、収入も激減(というかほぼゼロ)、将来の見通し不明、という状態になるわけで。それってさすがに夫としてどうなの、、、という自覚があり、かつなんだかんだ少し不安だった私に対して「よくわかんないけどおもしろいから行ってきなさい、自分の生活費くらいは自分で稼ぐから心配しないで」と背中を押してくれた妻には感謝しまくっているわけです。



そんなわけで今の自分がいるのは妻の理解と協力があってこそなので、感謝の気持ちを伝えられるタイミングでは頑張りたいところです。具体的には、直近の節目となる30歳の誕生日は妻が一番喜ぶような方法でお祝いしたいと考えていました。


いろいろと考えた末、妻は家族と友人を本当に大切にしている人なので、妻の両親と友人を集めてサプライズパーティーを開催し、みんなからのお祝いメッセージを集めたメッセージビデオを作ってプレゼントすることにしました。


私は直前までフィリピンにおり、さらにパーティー予定日がRising Expoの翌日ということも重なってかなりドタバタしたのですが、友人に会場の手配や当日のプランニングなどの大部分をお願いしながら、なんとかサプライズパーティーを行うことができました。実のところ、今回の日本出張の主目的はこれでした。


大成功!



パーティーに参加してくれた皆さん、準備を手伝ってくれた皆さん、メッセージムービーにご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。無事成功し、とても喜んでもらうことができました。感謝です。



仕事をこれからも頑張っていくためにも、いつも自分を支えてくれている家族や友人に対して感謝の気持ちを忘れず、大切にしていきたいと思います。


また日本に戻る機会にも、みんなでしこたま飲みましょうー!!


2013年9月13日金曜日

「Rising Expo 2013」に参加してきました

 Rising Expo 2013のファイナリストTシャツ。真っ赤で印象的。


9月前半は少し長い日本出張だったのですが、その目的のひとつ「Rising Expo 2013」に登壇してきましたので、少し遅れてのレポートです。


RISING EXPOとは、サイバーエージェント・ベンチャーズさんが主催のITスタートアップ向けイベントで、日本最大級の資金調達・事業提携の場として知られています。完全招待制らしいです。昨年はスマートフォン決済サービスのコイニーさんが優勝し、その後大型調達を実現するなどで業界で注目度が高いイベントです。

7月下旬にfacebook上でVC関係者がこのイベントについてポストしているのを偶然見かけ、調べてみたところ

① IT・インターネット関連ベンチャー企業であること(BtoB、BtoC問わず)
② 原則、サービスをローンチしており、一定のユーザーベース、
   もしくは一定の売上を獲得できていること
③ 1億円以上の資金調達(エクイティ・ファイナンスが基本)を検討していること
※本店所在地は日本、海外を問わない

という条件が当社に一致していたこともあり、応募してみました。幸運なことに一次審査、二次審査と通過し、9月6日の決勝まで勝ち残りました。


前日にリハーサルで他社の登壇リストを確認したのですが、登壇する15社にはかなり有名、有力なスタートアップも複数あり、「あー、うちは完全に場違いだわ。。」と感じたことを覚えています。それでもこの場に立てることに感謝しながら、10分間というプレゼン時間を十分に使って、新興国のモバイル事業について熱く語ってきました。



がんばりました。


オオトリのプレゼンが終わった後、幸運にしてインテリジェンス賞というスポンサー賞を受賞することができ、その後も多くの方からお問い合わせをいただきました。優勝こそ逃しましたが、なかなか得られないようなお話もいただき、弊社として非常に充実したイベントとなりました。


本当に感謝です。ありがとうございました。


振り返ると、今回のRising Expoのプレゼン準備を通じて、自分たちのビジョンや事業内容、ものごとを考えていくときに大切にしていることなどを改めてじっくり考えられたことが一番の収穫かもしれません。

サービスが動いてからは日々の営業活動だったり顧客対応だったりのオペレーションに気持ちが向いてしまっていました。経営をしていたというよりも必死に運用をしていた状態に近く、もっと大事なことに時間を使うだったにも関わらず十分に時間を取ることができていませんでした。このタイミングで自分たちの存在価値を改めて問いかけ、言語化できたことで、組織としてもよりよい状態になったと感じています。

これからもあくまでプロダクトや顧客、ユーザーと向き合っていきたいと思っていますが、こういったイベントに出ることで他起業家たちや投資家たちからよい刺激、フィードバックをいただきました。フィリピンにいるとそういう機会は本当にないので、収穫の多い一日となりました。改めて、今回のような機会をご提供いただきましたサイバーエージェント・ベンチャーズ様、ありがとうございました!


最後にみなさんと。



2013年8月26日月曜日

Samurai Venture Summit in Manilaに登壇しました


先週の金曜日、Samurai Venture Summit in Manilaというイベントがマニラで開催されましたので、恐れ多くも登壇させていただきました。

主催は日系シードアクセラレーターのSamurai Incubate Inc とVCのTohmatsu Venture Support、共催はフィリピンの大手通信キャリア、Globe系列のシードアクセラレーターであるKICKSTARTです。
 ※KICKSTARTの記事についてはこちらがわかりやすいかも。

久し振りの英語プレゼンということで、昨年のStartup Weekend Cebuのpitchを思い出しました。


イベントっぽいフラッグもありました。



会場には人がたくさん。50人以上はいた気がします?



 弊社榊原のプレゼン中



 私も喋りました。英語は一番ヘタでした。。



今回、フィリピンの日系スタートアップとして登壇したのは
ADerL
YOYO
の3社。

みんなよく知った仲なのですが、みんながどんな感じで仕事をしているのかを見ることができたのは面白かった。

フィリピン側のスタートアップは、だいたいKICKSTARTが出資している会社ということもあり知っているプロダクトも多かったのですが、以前に比べてかなり洗練されていたことには驚きました。また、他にも音楽系のサービス多かったな、という印象。
 ※フィリピンスタートアップについてはこのあたりの記事をご参考ください。







フィリピンもITスタートアップが盛り上がってきました。
我々もそこでしっかりプレゼンスを出していきたいと思います。



2013年7月1日月曜日

日本を離れて1年が経ちました。



2012年6月27日に、3年と少しお世話になっていたDeNAを卒業した直後、7月1日にフィリピンに来ました。




ほんと、あっという間すぎて、気がつけば1年経ってしまった、という感じです。




日本から持ってきたビジネスプラン、こちらで検証した結果、潔く全て捨てました。
やっぱり現地に来てみないとわからないことってたくさんあるなぁ、と、当たり前のことを肌で感じながら、フィリピンに来た直後は多くのフィリピン人やこちらの起業家、団体などと接触し、今後のことを考えたり確かめたりをひたすら繰り返していました。




新興国でのビジネスをしたいけど、やっぱり日本にいるだけじゃ何にもわからない。
とにかく、まずは半年間だけ海外に住んでみよう




と思っていたら、もう1年経ってしまった。






日本にいたときは、シンガポールで会社を作るなんて考えてもなかった。

フィリピンに1年間もいるなんて考えてなかった。

サービスが数週間で数万人が使ってくれるほどになるとは夢にも思わなかった。





ほんと、ワクワクドキドキしっぱなしの1年間だったように思う。みんなに感謝です。なんとか無事に生きています。ありがとう。 

振り返るとこんなスペースじゃ書ききれないし、いまはもっと未来を見ていたいので、とにかく日々の仕事を頑張ります。



次の1年間はどうなっているんだろ。わくわく。


2013年6月26日水曜日

初めての仲間。二つ目の会社。

衣装協力:加藤順彦ポールさん(Satisfaction Guaranteed)



シンガポールに会社を作ったのが昨年の10月。起業してからいままでは深田・尾崎の二名体制で活動しておりました。
事業骨子とビジネスモデルの作成、システム開発や営業活動、マーケティングなど、いろんな方に助けていただきながらヨチヨチ二人で歩いてきましたが、本日より初めての仲間がJOIN!
フィリピンのIT界隈では知らない人はいないほどの影響力と営業力を持つ強力な仲間です。(知らない人はモグリ)


元々は、インターネットでフィリピンのマーケットに関して調べていたら、「知られざる「フィリピン」というマーケット」という記事を見つけ、その執筆者がアドウェイズさんのフィリピン法人マネージャーだ、ということもあり、こっそり気になっていました。


彼は個人としてフィリピン起業家ネットワークというものを主催していたり、The Samurai-JuanというフィリピンのITスタートアップが集まるミートアップのオーガナイザーとして活躍するなど、かなり活発に活動されていました。IT系で同世代の日本人がフィリピンで頑張っている様子をネット上で知ると、かなり刺激を受け、負けられないと感じるものです。


そんな中、昨年末にマニラで開催されたフィリピン起業家ネットワークに尾崎が顔を出したことがきっかけで連絡先などを交換し、その後何度か情報交換を続けるように。



その後、4月中旬に行われた2回目のThe Samurai-Juanで弊社サービス「Candy」についてプレゼンさせていただいたり、クロスコープ・マニラのオープニングパーティーで近況報告などをする機会があったのですが、そのあたりから「実はYOYOに興味を持っている」という情報を耳にします。


半信半疑で





「いやいや、さすがにそれはないやろ」




 
という程度だったのですが、






「とりま、サシ飲みでもしましょう」





とお誘いし、飲みながら探ってみたところ、






「興味あります。ガチです」







「え、ガチ?待遇とかひどいよ?お抱えのドライバーとかいないよ?給与とかアルバイトレベルだよ?まじでスタートアップだから思ったよりきついよ?もう日本の土を踏めないよ?苦労でハゲるよ?ほんとに覚悟あるの?」









「はい。給料とかいらないです。会社の売上や自分の稼ぎくらい自分で作りますんで」









「でもYOYOは売上至上主義とかではなくて、本気で世界をよくするための事業を作っていて、世界の貧困問題をマジで解決しようとしているんだけど、そのへん本気でコミットできる?」







 「世界をよりよく変えることが自分の仕事です。そのための事業だからこそコミットできます。僕ならできます。」







「世界を変えられると思ったので、本気でやりたいんです。」









「*▼☆$△✕◆&◯#ਚঝӨআಊ」









「 」







と、言葉を失うほど、最高に熱い仲間です。




しかも今日、





「初出社、初営業、初受注を決めてきました。」








「ええええええええええ!!!!!!」







と、初日で契約取ってくるなど、想定以上に動いています。





そんな新メンバーの勢いを受けながら、先日、こっそりとフィリピンに子会社を作りました。2社目です。



というわけで、これからもよろしく頼むよ!


2013年6月21日金曜日

【メディア掲載】NNA.ASIA 様に掲載いただきました


提供:株式会社 エヌ・エヌ・エーhttp://www.nna.jp/  2013年6月20日付)
http://news.nna.jp/free/news/20130620php002A_lead.html


アジアの経済ビジネス情報誌「NNA.ASIA」様にて弊社事業をご紹介いただきました!
しかもTOP枠2ページもいただきまして、とても驚きました。ありがとうございます。

有料会員制のビジネス媒体ということもあり、私たちの事業内容、現在の状況や今後の展開、サービス名の由来などについて、具体的な数字なども含めて詳細にお伝えさせていただきました。フィリピンで事業展開をされている方以外にも、東南アジア市場の「中間層以下」を狙ったビジネスの魅力を伝えることができればと思います。


ITで貧困解決のビジネス構築:モバイルサービスYOYO[IT](※会員限定)
http://news.nna.jp/free/news/20130620php002A_lead.html


NNA様、このたびはありがとうございました!


提供:株式会社 エヌ・エヌ・エーhttp://www.nna.jp/  2013年6月20日付)

2013年6月20日木曜日

【メディア掲載】Japan Business Press 様に掲載いただきました

提供:Japan Business Press Co.,Ltd.(2013年6月8日付)

6月8日と少し前の掲載情報となりますが、Japan Business Press 様に弊社の事業内容を掲載いただきました!
このようにメディアに掲載されたのは(おそらく)初めてだったため、ちょっとびっくりするほど多くのお問い合わせをいただきました、ありがとうございます。

フィリピンに来てから親しくしているユナイテッド・リグロース株式会社の呉社長からのご紹介され、今年の3月末にインタビューを受ける機会をいただきました。


     「貧困で悩むフィリピンに日本が必要なわけ
日本発、BOP最大の欠点を克服する新ビジネスモデル」
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37968


インタビューの中で、ちょこっとだけ前職のDeNAについても触れていますので、ご一読ください!

2013年5月1日水曜日

マニラにオフィスを構えました!!



私たちはフィリピン・マニラでショートメッセージサービス(SMS)関連のベンチャーをやっています。

とはいっても、お金も実績もない、二人だけのちっちゃな会社です。

これまで私と共同創業者・CTOの尾崎と二人暮らし、オフィスは自宅のリビング、、朝起きてから明け方に倒れるまで、ずっと自宅に引き篭ってサービス開発、、という生活を4ヶ月続けて来ましたが、本日より正式にオフィスを構えることになりました!
 ※二人暮らしの生活は変わりませんが。


というのも、フィリピン首都マニラに日系最大規模のレンタルオフィス「CROSSCOOP MANILA」がつ先日オープンしまして、内覧した即日に入居を決めるほど、立地、環境等の条件が最高だったのです。




受付の様子。





上記の写真にもありますが、日本に三拠点(六本木、青山、新宿)、シンガポール、インドネシア(ジャカルタ)、インド(デリー)、ベトナム(ホーチミン)、フィリピン(マニラ)と東南アジアの主要都市に展開しているため、私たちもとても動きやすくなります。

フィリピンはインターネット接続も不安定で、自前で高速回線を契約とするとかなり高額になるのですが、クロスコープさんのブロードバンド回線もかなり魅力でした。



写真では少しわかりにくいですが、窓からは海(マニラ湾)も見えます。
夜には大きなショッピングモールが打ち上げる花火も見えるそうです。




また、けんすうさんもブログに「ベンチャーでもお金をかけたほうがいいサービスやツールまとめ 」と書いていましたが、ここフィリピンでは日本以上に水が必要です。
もちろんクロスコープさんではお水も飲み放題です!



真面目な話をすると、私たちのプロダクトはフィリピンマーケットに展開する企業様に対してマーケティング支援を行うことができますので、フィリピン進出を考えている日系企業様とのやり取りを円滑にするためにも、こうした多くの企業が集う、安心できる場所にオフィスを構えられることが特に魅力的でした。





すでに大きな部屋には日系IT企業が入居しています。
彼も休日出勤。仲良くしています。


これから本格的に営業活動、マーケティング、コーポレート機能を動かしていくため、採用も積極的に行なっていきます。 ※お借りしているのは5人部屋ですけど。

常夏フィリピンでバリバリコーディングしたいエンジニアの方、こちらまでご連絡ください。




2013年4月20日土曜日

起業家の先輩方から学ぶこと



最近読んだ本について。


学生時代や会社員時代はある程度読んでいたのですが、ここしばらくは24時間忙しく、とても読書どころではありませんでした。


しかし、起業してみて、日々課題にぶつかり、悩みを抱え、これどうしようかな、、と苦しむことはしばしば。未熟な自分と向き合い、もっと経営者として成長しないといけないなと反省したり。


ちょうどkindle買ったばっかりだし、日本出張のタイミングで読みたい本がたくさん発売されたり、知人からお勧めの本を紹介されたりしたため、まとめでブワーッと読んじゃいました。特に、起業家として先輩にあたる方の本は、いまの自分にとってかなり勉強になるため、起業家の本を中心に読みました。


かなりぶっ刺さった本やメッセージもあったため、備忘録としてメモを残そうかなと。




講演録 若者よ、アジアのウミガメとなれ [Kindle版]
藤 順彦



弊社取締役の加藤順彦ポールさんの渾身の著書。 

講演録なのでとても読みやすい。 内容はTechwaveをご覧いただければ、加藤さんが伝えたいメッセージが伝わるかと思います。かなり壮絶な起業家人生です。抗えない外的環境の変化、突然の強い逆風によって、会社の存続ができなくなる経験を2度もしている。クレイジーです。だからこそ、追い風の吹くべき場所に立つことの重要さを説き続けています。

私たちはBOP市場という、マクロで見るととんでもなく巨大で未開拓なマーケットを狙って事業展開しています。フィリピンに来て10ヶ月になりますが、この10ヶ月で多くの外資企業が新規参入しています。国と市場の成長をここまで肌で感じるとは思いませんでした。
追い風の吹く場所に立つこと。 それに乗ること。起業して大きく成長させるためには、一番重要な考え方だと思います。


ともに戦える「仲間」のつくり方
南 壮一郎



ビズリーチ代表取締役の南さんの2冊目。モルガン・スタンレーを経て楽天イーグルス創業という、超一級のビジネスパーソンがインターネットサービスを起業したところ思い通りにいかず、苦労を重ねながら事業を成功に繋げていくノンフィクション。
感想言います。むちゃくちゃ面白いです。サービスローンチまでの詳細、特にうまくいかずもがいている姿が本当に臨場感があり、自分のことのようにドキドキします。

ビジョナリー・カンパニー 2 - 飛躍の法則にも「誰をバスに乗せるか」とメンバーの重要性が書かれていますが、まさに「何をするかではなく、誰とするか」が最も重要なんです。この本を読んで、そのことを再認識しました。

起業って、つまり仲間探しなんです。本書の中でも、南さんは「人集め、資金集め、広告塔」としての役割を求められますが、本当にそうなんだろうなって思います。ビジネスプランとか マーケットとか革新的な技術とか、ホントはどれも大事なんですけど、それを実行するメンバーが全てなんです。いい仲間たちがいれば、壁を乗り越えることができるし、極論、それからゴールを考えたっていいんです。
それにしても、南さんの行動力は凄まじいです。経営者として尊敬しています。

もしまだ読まれていない方、1冊目の「絶対ブレない「軸」のつくり方」を最初に読むと、より起業までのあらすじもわかり、お勧めです。

私はそれぞれ、3回ずつ読みました。


成功者の告白 5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
神田 昌典



事業を成功したとしても、私生活では幸せにならないようです。それが事実だとすれば、起業なんてしないほうがいいです。ただ、多くの起業家は同じ課題にぶちあたるので、その部分についてフォーカスした小説として描かれているので、読んだ後に「気をつけよう」と思いました。

ひとつ、本書にあった解決策としていいなと思い、当社でも導入しているのが「Good and New」というもの。
大学院でも専門のコンサルタントが授業の中で、Good and Newがもたらす威力について説明してくれたことを思い出しました。


起業家
藤田 晋



サイバーエージェント、藤田さんの本。たくさん著作はありますが、本作は「渋谷ではたらく社長の告白」の続編にあたるかと。堀江さんについてもかなりのページ数を割いて書かれています。

サイバーエージェント=インターネット広告代理店という印象が強いですが、広告代理店からメディア事業者としての脱皮を図りたい、でもそれができない。自分のメディアにかける情熱とそれまでの意思決定が矛盾し、悩む姿はリアリティがあります。

ただ、今の私たちはこのもっと前の段階なので、上場してから再度読もうと思いました。


僕の「天職」は7000人のキャラバンになった マイクロソフトを飛び出した社会起業家の成長物語
ジョン・ウッド



こちらもジョンウッド氏2作目。世界規模のNPO「ルーム・トゥ・リード」創業までの道のりを描いた「マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった」の続編となっています。

非営利団体ですが、メンバーは元ビジネスセクターのプロフェッショナル。経営管理やコスト管理、組織マネジメントなど、経営を徹底して行なっている様子や投資家・出資者に対してのプレゼンテーションは、そこらの企業では考えられないほど高い次元で構築されています。

ぜひ、前作と合わせてお読みください。白状すると、泣きました。何度も。



■追記
世界へ挑め!
徳重 徹



Facebookでテラモーターズ関くんからコメントもらって思い出しました。ごめんなさい。
これを読んだのは結構前なのです、という言い訳はさておき、ITやWEBの起業家が増えている中、ものづくりから世界に挑戦しているテラモーターズは個人的にむちゃくちゃ応援しています。フィリピン頑張っているっていうもの同士、刺激もらっています。

私の古巣、DeNAも超人のようなメンバーが集っていますが、ここテラモーターズも想像できないくらいの人材で構成されています。いま自分が新卒だったら、DeNAかテラかで悩むと思う。先日あったKUROHUNEというイベントでも、テラモーターズの方がピッチしていて「実はぼくはまだ学生でインターンなんですけど・・」という一言で、会場「まじで!?!?」と騒然となりました。いいね、そういうの。





ほかにもKindleのおかげでいろいろ読んでいますが、いったんここまで。
思考の整理、自分自身の行動を省みるためにも、やっぱり読書はすごくいい。